動物の糖尿病の診断では・・・

blue and silver stetoscope
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最近また糖尿病の新患さんがセカンドオピニオンで来てくださっています。動物病院に行く頻度が上がる時期なのか、例年春から夏にかけて専門診療を新たに受診される患者さまが多くなります。今日は糖尿病、少しはパテラ(膝蓋骨脱臼)が続き、その前は糖尿病、その前は・・・最近セカンドオピニオンが多いような気もします。

表題にありますように、糖尿病の診断についてですが、今回セカンドオピニオンされた方も、前回セカンドオピニオンされた方も、以前のかかりつけ医では血糖値しか測定していなかったようです。「えっ?糖尿病って血糖値が上がる病気だから大丈夫じゃないの?」と思われるかもしれませんが、血糖値を測定するだけでは糖尿病の確定診断にはなりません。確定診断には、必ず尿検査をして、尿糖が出ているかをチェックしなければいけません。糖尿病は字の如く、糖が尿に出る病気ですからね。ちなみに尿糖が陽性になるには、血糖値が250mg/dl以上になっていなければ陽性にはなりませんので、少しばかし血糖値が上がったとしても250mg/dl以上には到底なりませんので、ほぼほぼ確定的な診断になります。

それともう一つ。尿検査をするにあたって尿糖以上に重要な項目があります。それがケトンです。ケトンというのはこちらのページを参照していただければと思いますが、カラダのエネルギー源であるブドウ糖を上手く処理できないのが糖尿病の人や動物たちですが、そのような場合はブドウ糖ではなく脂肪を代わりにエネルギー源とし燃焼処理を行ってしまいます。その結果、脂肪の燃えカスとして生成されるのがケトン体です。ケトン体は超酸性物質であり、糖尿病状態であるとカラダは酸性傾向になり様々な病態を引き起こしてしまいます。それを、ケトアシドーシスというのですが、糖尿病の動物でも治療が上手くいっていなかったり、高血糖状態が長く続いてしまうと、糖尿病性ケトアシドーシスに罹患してしまうのです。

上記にも書きましたが、糖尿病を疑う場合、もしくは罹患していて状態を把握する場合には必ず行なわなければいけない検査は、THE・尿検査です。尿検査をせずに糖尿病と診断するのは非常に危険な行為ですので、さすがに少ないとは思いますが糖尿病として診断されたワンちゃんやネコちゃんを飼われている飼い主さまでまだ尿検査していない方は、今すぐに尿検査はやってもらってくださいね。

松波動物病院メディカルセンター 獣医師 松波登記臣

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