麻酔の重要性

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「麻酔なんてとんでもない!!」

 

私たち獣医師はこのようなセリフを定期的に飼い主さまから頂戴することがあります。ではいったいとういうシチュエーションのときに聞くことが多いのか、それは【麻酔が必要な検査・治療】を提案させてもらったときです。

 

一般診療の現場で、【麻酔が必要な検査・治療】はどのくらいの割合をしめているかは、動物病院によってはまちまちであると思いますが、当院の場合、その機会は比較的多いと推測しています。よって、当院の獣医師たちは、日頃から診察時に飼い主さまと真剣にインフォームドコンセントをしています。

 

確かに“麻酔アレルギー”の人は多い。前に飼っていた犬が麻酔で亡くなってしまった、麻酔をかけたあとに調子が悪くなってしまった、うちの家系は麻酔を人もかけない主義なので、、、など様々な事情で、アンチ麻酔になってしまっていることがあります。

 

アンチ麻酔は正直言いすぎました。申し訳ございません。しかしながら、麻酔を必要としない手術は99%存在しません。麻酔をかけないで、手術が出来る人がいたら是非教えていただきたいくらいです。先述したように、【麻酔が必要な検査・治療】は日常的に行われていますが、その麻酔という大きなイベントに理解を示していただくために、世の獣医師たちは診察時に、真摯にインフォームドコンセントを行って、努力を続けています。

 

麻酔をかける前に行う検査、つまり血液検査やレントゲン検査、さらに持病や投薬歴から追加で行う検査などを、しっかり受けていただいて、麻酔へのハードルをクリアして、ようやくスタートラインに立てる、と私は考えています。それぞれの検査において仮に異常値が出てしまった、もしくは持病が悪化してしまった、などの事象が発生した場合、私たち獣医師はより一層、飼い主さまと多くの時間を共有させてもらい、今後の方針を共に立てていくこととなります。ケースバイケースで麻酔を断念しなければいけなくなるかもしれません。また麻酔をかける前日から入院をして点滴治療を開始して、麻酔をかける当日までしっかり準備をしなければいけないかもしれません。本当にケースバイケースです。

 

私たち獣医師は、兎にも角にも麻酔が大好きで麻酔をかけたくてウズウズしているわけではありません。しかしながら、先述しましたように、麻酔をかけなくてもいい手術は存在しません。特に外科手術をしなくては治せない、助けられないときは、しっかり準備を飼い主さまにもしていただき、麻酔をかけて手術を遂行するのです。

 

100%安全な麻酔は存在しません

 

この世に100%安全な麻酔が存在したら、間違いなく世の医師や獣医師全員、それを使うことになるでしょう。しかしながら、存在はしません。その100という数字にどれだけ近づけれるかを、獣医師たちは努力します。先ほどご紹介した麻酔前の各種検査やそれに付随する各治療(疾患による)、そして飼い主さまとのインフォームドコンセントなどを献身的に続けていきます(ある意味で企業努力です)。

 

仮にです。仮に、獣医師が、上記挙げた企業努力を行う前から「麻酔はかけれません」と一辺倒に言うのでしたら、今すぐそこから転院してください。極端な言い方になってしまい、申し訳ありませんが、獣医師がアンチ麻酔になってしまっていることも少なからず存在します。外科医が手術はしません、麻酔医が麻酔はかけません、といっているのとほぼ同等なニュアンスだと思っていただいても構いません。そのくらいおかしなこと、という認識となります。

 

かかりつけ医としっかりお話をしましょう

 

繰り返しになりますが、【麻酔が必要な検査・治療】を受ける際には、しっかり検査をしてください。そして検査結果をかかりつけ医からしっかりインフォームドコンセントしていただき、納得がいくまで話をしましょう。

 

松波動物病院メディカルセンター
獣医師 松波登記臣

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